2006年4月28日 (金)

ジャンキーオンマイバック。

今日バイト先であった事。

・次長課長の河本さんがいた・・・らしい。見た事無いからわからん。

・次々と皿やら焼酎の瓶(手つかず、坊津。芋焼酎)を割りまくった。

・中年のおじちゃんが、金髪でむちむちの女性と一緒に飲んでいた。

次長課長は、何だか皆が噂してた。何やら業界人らしき人達と飲んでたし、やたらと人を遠ざけようとしてたから多分そうなんかな、くらい。

もう割る事に関しては、今日で極めたくらいに割った。目に見えるもの全てを割るくらいに割った。夜の校舎の窓と同じくらいに割った。スタン・ハンセンのアゴくらいに・・・もういいや。とにかく割ったのだ。段々割る事が快感になってきたかも。。。いやいや、今なら引き返せるはずだ。

そしておじちゃん。もう皆の話題を独占していたおじちゃん。一緒にいたのがすごく綺麗な金髪の女性で(綺麗なのが髪かその女性かは言わないでおくけど)、カッコもものすごくセクシィなカッコ。触れなば落ちん、といった風情で、色々と皆して妄想を膨らませていたようだ。

しかし、妄想力で僕にかなう訳が無い。そこらのまだ経験の浅い奴らが妄想する世界とは、ひと味違う世界を見せてやろうではないか。

まず設定。殆どの人は、お金で買ったんだろうな、と予想。しかし僕の予想はちょっと違う。きっとこんな世界が広がっていたはずなのだ。

彼は仁科剛 47歳。ツヨシという外見とは裏腹に、ひょろりと貧弱な、どこにでもいるくたびれたサラリーマン。今の会社でも、出世の道はとうに閉ざされ日々をただ流れていくだけ。16年間連れ添った女房との間には女の子が一人、現在高校2年で反抗期。

家庭にも会社にも居場所はあまりなく、とりたてて趣味も無く友達もいなかったので、会社と家をただ往復するだけの日々。たまの楽しみとして、月に2回1人で居酒屋に行く事がある。

一見無能そうな彼だったが、実は語学力に関しては人以上の能力を持っていたと言えよう。5カ国語をきちんと使い分け、中でも得意だったのはスウェーデン語だった。

そんな彼がここにいる理由、それは単純な人助けがきっかけだった。仕事が終わり、夜になろうかという新橋。その人ごみの中に剛はいた。疲れた体を引きずりながら、駅へ向かっていた彼の耳に、昔懐かしいスウェーデン語のつぶやきが聞こえてきた。

「もう、どうやったら電話をかけられるっていうんだろう。かけ方も分からないし、何より公衆電話というものがどこにも見当たらないじゃないか。こうして歩きながら携帯で話している奴らはいいさ、当たり前の事をしてるんだろうから。でもさ、少しはこっちの見にな・・・」

「もし、お嬢さん。どうかされたかな?」

「え、あなたスウェーデン語話せるの?だとしたら今のつぶやき聞いてたの!?」

「申し訳ないが、少し。」

「何だか恥ずかしい事聞かれちゃったわね、でも言葉がわかるのならとっても助かる。私電話かけなきゃいけないの。ね、どうやったらいいの?」

「電話はどちらへかけるつもりかな?国内であれば私の携帯を、それ以外であればかけ方を教えよう。」

「うん、国内なの。ちょっと兄と連絡を取らなきゃいけなくて・・・。お願い、あなたの携帯を貸して!」

「ではこれをお使いなさい。使い方は分かるね?」

「えぇ、何とか。ありがとう、ちょっと話させてもらうわ。」

「KプFHチゴピアJSノフィHgじょあmtpmら、g・・・」

「・・・ありがとう、とっても助かったわ。」

この後も一大スペクタクルで、マフィアが出てきたりアクションシーン満載だったり、お色気シーンなんかもあったりしたのだが、こうして書く気力が持たない。。。エンディングの、おじさんのセリフだけ紹介して終わってしまえ。

「湧き出した水が、やがて大きな湖となった。その湖を、共に誇ろう。」

何てこった。相当に頭がやられているらしい!あ、キーボードの間から妖精が・・・。まてぇ、うふふふふ。

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2006年2月 9日 (木)

生きるという事。

匂いは人の脳を刺激する。今日電車に乗っていた時の話だ。

渋谷駅で山手線に乗り込み、発射を待っていたところへ走り込んできた一人の女性。混み合った車内後から乗り込んできた彼女は僕のすぐ前に立った。白いコート姿に化粧もナチュラル、上品な雰囲気の別嬪さんだった。

そんな彼女を見た瞬間に浮かんできたイメージ、ウナギ。正確に言えば、ウナギの蒲焼き。

・・・?別嬪さんと蒲焼き??ちょっと自分自身で混乱してしまったが、すぐにその謎は解けた。その女性からは、山椒の匂いが漂ってくるのだ。昔ウナギを家族で食べた時に、山椒が一緒に出てきて強く印象に残っていたらしい。

上品なカッコと山椒がちょっとちぐはぐな感じではあったが、きっと今日、彼女はデートだったのだろう。

久しぶりに会う彼、付き合い始めてまだ半年ではあるが、彼女は既に彼との将来を考えるようになっていた。彼には恐くてまだ言っていなかったが、彼女の中では既に出来上がっていた青写真。お互い仕事でなかなか会えないけど、会えるその一時が何より貴重だった。

今日は彼が、良いところに連れていってくれると言うので、久しぶりに精いっぱいのお洒落をして出てきたのだ。久しぶりにあった彼は相変わらず優しく、柔らかい笑顔には屈託が無い。包まれて安心できるような雰囲気と、包んであげたくなるようなかわいさを合わせ持った珍しい人。今日行くお店は、そんな彼の行きつけだと言う。

イタリアンかな、フレンチかな、それとも意表をついてアフリカン?店に着くまで種明かしをしない彼に、質問をぶつけながらちょっと拗ねてみたりする。優しい彼は、そんな彼女にちょっと慌てながら機嫌を直させようとしている。そんな様子がおかしくて、私はつい笑ってしまう。そこで彼もわざと拗ねたのだと気付き、二人で子犬のようにじゃれあうのだ。

そんな楽しい道程の先に着いたお店は、下町にあるウナギ屋さんだった。ウナギ、彼女がとても苦手なウナギ。あのぬめぬめ、皮の弾力、グロテスクな姿。あぁ、とっても耐えられない。でもここは彼の行きつけのお店。どうすれば良いの?

彼女が内心動揺していく事には気付かず、彼は笑顔で店に入っていく。一秒で彼女は決心を固め、店の中へと足を踏み入れた。しかし店の中の光景は、彼女にとって地獄絵図そのものだった。至る所に大きな水槽が置かれ、ぬらぬらと光りながら泳ぎ回るウナギの群れ。あぁ、もう耐えられない。暗くなる視界が最後にとらえたのは、落ちて砕け散る山椒の瓶だった。

目を開けると、心配そうな顔で彼が覗き込んでいた。気付くとそこは彼の部屋で、ウナギはもうどこにもいない。彼女は長く息をついた。体調良くなかったんだね、疲れてた?ごめんね、それに気付かず引っ張り回して。謝る彼に彼女は真実を隠しておけず、ごめんなさいと謝りながら打ち明けた。

ちょっとびっくりした顔の彼。そして一瞬、気付かない程の一瞬だけ残念そうな顔をした後彼はホッとした表情になった。体調悪い訳じゃなかったんだね、良かったぁ。ウナギはもう食べられないけど、今日はそれ以上に良いものを見つけたから良いんだ。

え?と聞き返す彼女に、彼は続けた。君が倒れた時、とても心配で心配でしょうがなかったんだ。もしかしたら何か重大な病気とかあって、君と一緒にいられる時間はとても短いかもしれない。そうなる事がすごく恐かった。そしてその時どれだけ僕が君を愛しているか、気付いたんだ。だから、今日は僕にとっての記念日でもあるんだよ。

にっこりと微笑んだ彼、そして優しい口付け。きっといつになってもこの瞬間だけは覚えているだろう、彼と結婚を決意した瞬間。山椒の匂いに包まれながら、人を愛する喜びを噛み締めていた。

なんて長々と想像していた。あぁ、やっぱり人を愛するっていいことなn

ぐー。山椒の匂いに刺激されて、大きな音でなるお腹。電車の中でも確実に周りへ聞こえたに違いない。くそぅ、えらい恥かいた。。。山椒の匂いなんかさせて電車に乗るなー!

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