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2006年6月 1日 (木)

噛むほどに 味が出てくる JAYWALK。

今でこそ僕はBon Joviに心酔し、彼らの為なら人生を投げ打てる!と言うくらいのコアなファンなのだが、その昔僕にはもう一つハマったバンドがあった。その名はJAYWALK。

きっかけは中学の時、母親が「何も言えなくて・・・夏」のCDを買ってきて、ヘヴィーローテーションでかけはじめた事だった。子供ながらに何か感じるところがあったのだろう。妙に気に入ってしまった僕は、小遣いをかき集めて彼らのCDを買った。

音楽の時間は好きだったが、そうやってCDで誰かの歌を聴くという事はあまりしていなかった僕。隣にあった姉の部屋から流れてくる曲を漏れ聴く程度。CDを自分で買う時点で僕にとっては大事件。こうして音楽に対する僕の扉は開かれた。

僕を更に駆り立てたのは、この当時人気に火が点き始めたカラオケだった。CDを聴いて覚えた歌を教室で歌ったりしていたのだが、ある時友達からかかってきた一本の電話がその後の僕を変えてしまった。

「今からJ-WALKでも歌いに来ない?」この一言に、最初僕は友達の家でCDをかけながら歌うのかと思っていた。どのCD持っていこうかな、と言った僕に、友達は笑いながら言った。「カラオケに行くんだからCDはいらないよ」と。

当時はまだ純情でうぶな田舎の中学生。カラオケなんて行った事も無かった。ちょっと不良の香りがしたというか、自分にこうして関係してくるとは夢にも思っていなかった。それがこうしていきなり飛び込んできたのだ。かなり緊張しながら待ち合わせに向かった僕。親にもカラオケに行ってくるとは言えなかった。

ものすごく緊張しながら受付を済ませ、部屋に入った僕。一番最初に歌ったのはマッキーの「もう恋なんてしない」だったが、声変わり前の僕にとっては低音部がきついくらいだった。声質がそのままに、あのトーンが今出せたらどんなに良い事か・・・。

段々歌ううちに皆固さがとれ、のびのびと歌い始めた。T-BOLAN(だっけ?)やDEEN、WANS(だっけ?)とか、皆がはやりの曲を歌う中、僕は一人でJ-WALK。憑かれたようにJ-WALK。好きなアーティストの曲を、こうして歌えるってなんて素晴らしいんだ!と感動に打ち震えながら僕は歌っていた。

この日から、僕のカラオケ人生が始まったと言ってもいいだろう。歌う事の楽しさに目覚め、定着し、生きる事の一部となった歌。その原点は、彼らJAYWALKだったのだ。

ささやく事しかできないという、ある意味「死」に近い状態から復活した今、原点回帰をしてみたくなった。まだ60%くらいの回復度のおかげで、完璧な声が出ないという背景もあったが、あの時の新鮮な気持ちを取り戻したい。それが今回の目的だった。

セットリストは以下の通り。

1. 雨にも風にも
2. 言えなかった言葉を君に
3. 「俺...」
4. 君にいて欲しい
5. 心の鐘を叩いてくれ
6. SHE SAID...
7. WINNER
8. JUST BECAUSE
9. 誰よりも優しくて
10.失くしてしまった手紙のように
11.何も言えなくて...夏
12.RELAY RUNNER

ライヴはまず、軽快なナンバーで幕を開けた。どんな時でも負けない気持ちでいる事の大切さ、負けたとしてもその負けた事自体の大切さ、そしてまた立ち上がる強い気持ちを持つ事を持とうという熱い曲である。

喉の調子も良く、ノリノリで歌うJon。休養前に比べて高音部がやや出にくいようではあったものの、その熱さは全く失われていない。全身全霊をかけて歌っている。早くも(想像上の)観客もヒートアップしている。

続いて始まったのは、失恋の痛手を癒そうとしながらも癒せない、寂しさを歌ったナンバー。男だったらこんな気持ちになった事はあるんじゃないだろうか?そう言えば、(脳内の)会場を見てみると(脳内の)観客はほとんどが男だった。

歌い終わったJonは一度喉を潤した後、「(昼だけど)こんばんは、JAYWALKです」と挨拶。「今日は僕らの夢の一つだった『武道館でコンサート』、しかもこんなに大勢の人が来てくれて、本当にどうもありがとう!」と思いを語ってくれた。そうか、ここは武道館だったらしい。

そして落ち着いたイントロから始まったのは、Jonが最も熱く歌い上げる名曲、「俺...」。自分に心を寄せてくれていた恋人、その信頼がどのくらいに固いものだったのか。その全てが過去形で綴られていく。あまりに切ないそのラストでは、会場のあちこちでこらえきれずに涙する人が多かった。

次に始まった曲は、彼らの歌の中でもキャッチーで親しみやすいナンバー。不器用ながらも愛そうとする男の感情がストレートに伝わってくる。さっきとは変わって明るい曲に、会場もまた揺れた。

汗だくになりながら始まった次の曲は、人生に対する姿勢を歌った佳曲。間奏と秋霜では「ウォ〜ウォウォ〜」と合唱が起こる。歌っているJonもとても嬉しそうだ。恐らくライヴ前には不安もあった事だろう。しかしその心配は全くの杞憂に終わり、心からライヴを楽しんでいる。いい雰囲気だ。

続いての曲は、他とはちょっと雰囲気の違う曲に仕上がっていて、消えてしまった彼女を探して見つからず、男と女の関係について考え直しているところに、最後彼女の気持ちが語られる、というもの。恋人との間で手を抜いたり、安心しきっていないか、はっとさせられる曲だ。

ライブもいよいよ中盤にさしかかり、ここで始まったのは数少ない英語曲であるWINNER。何者も自分を止められないと熱く歌うJonは、まぎれもない勝利者だったと思う。

若干の中断(イントロの間に行ったトイレ)があり、始まったのは彼らのデビュー曲。熱い、熱すぎるこの歌い方!「歌よ!魂よ!!」とばかりに気持ちをぶつけるJon。「今ならお前を愛する事も、憎む事もできるだろう」の部分がやけに印象に残った。

次に始まったのは、失恋のテーマソング。今まさにフラれようとしているその時を歌ったこの曲に、自身と重ね合わせ涙する男の多い事(頭の中では)。自分自身が過去に失恋した時、この曲をカラオケで歌ってきただけに良く分かる。さぁ、泣くがいい。

更に曲は続く。忙しさ故のすれ違い、そして彼女との時間が減り顧みる事も少なくなっていった自分。そんな自分から離れてしまった彼女。何もできなかった自分を悔やみつつも、どれだけ失って初めて気付いたその大切さ。彼女の事はずっと忘れない・・・。

そして流れたこのイントロ、ついに来た!彼らのナンバーワンヒット曲、何も言えなくて...夏!!「世界中の悩み一人で背負ってたあの頃」というフレーズがすごく好きだったなぁ。深刻に悩みすぎて、そんな気持ちになった事もあったっけ。でもそこまでの大きな悩みなど自分が持つはずはない!と思って楽になった気がする。コーラスの部分はもう会場が大きく揺れるほどの大合唱となっていた。

早くも次はラストの曲、何がくるのかと思ったら、意外な曲が流れてきた。父から子へ、語りかけるようなこの歌。「お前のオヤジには、俺がなると決まってたのさ。俺にできるのは、生きてみせる事。」自分の生き様をしっかりと目に焼き付けさせる。その為にも恥ずかしい生き方などできるはずはない。きっとJonはそう言いたかったのだろう。最後にふさわしい曲だった。

全体的に高音部が弱く、時に揺れたり裏返りそうになった事もあったが、あの熱さはやはり見物だと思う。ここまで熱く歌える人はそうそういないはずだ。

Jon復活。そのパフォーマンスが何よりの証拠だった。

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