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2006年1月20日 (金)

ゼロ時間へ。

翌朝、メキシコに着いてから初めてベッドで寝た僕らはとても元気いっぱいで、朝6時のピックアップよりかなり前に準備を整えて朝ご飯を買い出しに行ってみた。前日の夜に24時間オープンと書かれたグローサリーストアを見つけておいたので、そこへ行く事にしたのだ。

朝の空気は澄んでいて気持ちが良い。空も段々白んできて、これから始まる一日が良いものになりそうな予感に満ちあふれていた。周りを見渡せば、朝から元気に活動する鳥や静まり返った木々、そして閉じられたシャッターが僕らを

閉じられたシャッター?!おいおい、24時間のはずじゃあ・・・。なんてこった、やっぱりここはメキシコだった。海外で日本を期待してはいけないと分かっていたが、まさか看板に嘘偽りありとは!空きっ腹を抱えて空しく僕らは宿へと引き返した。

バス(というよりもバン)はちょっと遅れてやってきて、僕らが乗り込んだ後も何人かピックアップしながら明け方の街を縦横無尽に走り回った。最後の客を拾い終えて街から郊外へ出る頃にはもう日が昇り始めていて、ようやく目覚めた草原を色とりどりに染めていた。

この明け方の、見る間に色を変えていく時間がとても気持ち良い。黒から青、青からオレンジ、オレンジからまた緑へと見る間に色を変えていく様はとてもきれいだ。日が完全に昇り本来の色を取り戻した緑はとても力強く、生きる喜びに溢れているかのようだった。

しかしやはり僕は人間である。空腹には勝てない。緑よりも食べ物を!優しい声より芋を!!もだえ苦しんでいたお陰で景色に目をやる余裕など無かった。。。

ようやく朝食の為に休憩となり、ブッフェ形式の食事をここぞとばかりに詰め込んでいく。卵焼きにパン、果物にサルサと色々と種類があり、味も良かったので大満足である。
・・・一つのものを除けば。どうしても、バナナの葉で包まれた何かは舌に合わなかった。どうやらマヤの伝統的料理らしいのだが、調理方法だろうか、単にバナナの葉の香りが苦手なだけなのか。くぅっ、マヤに負けたか!

朝食後は再びバンに乗り、グアテマラとの国境へと向かう。ようやく余裕ができた僕らは、どことなく日本を思い起こさせる茅葺き屋根の家や、ぼろぼろの家に取り憑いていたパラボラアンテナなど興味深いものが盛り沢山な事に気付く。この新しいものと古いもの、そしてハイテクと発展途上がごっちゃになっている国は何なんだろう、とても面白いじゃないか。

そんなこんなで飽きる事なく、バンはグアテマラとの国境にある街へ到着した。出国手続きを済ませた後僕らが乗ったのは・・・そう、船である。これから川下りをして、グアテマラへ入国となるのだ。幸いにも天気は快晴、絶好のクルージング日和である。ワクワクして川辺へ降りてみると、そこには8人乗り程の小さなモーターボートが。こんな船で国境を越えるなんて、何とも愉快である。

岸を離れたボートは、流れが穏やかで止まっているかのように感じられる川を快適に進んでいく。濁った重そうな水をボートから眺めていると、まるでとろりとした泥の中をボートが滑っていくような錯覚に陥りそうになる。何とも平和な、グアテマラの昼下がり。2日後に起こるトラブルの静かな序曲。何も知らない僕は、ただ旅行を楽しんでいた。

続く

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